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スキー事故による損害賠償請求

今回は長野らしい記事を。

 

 

長野の冬といえば温泉ですが、スキーも大人気です。

近年は外国の方もゲレンデでよく見かけるようになりました。

 

スキーやスノーボードは若者だけでなくご年配の方もいれば幼児もいます。

 

接触してしまったり、接触しなくても近くを猛スピードで追い抜かすと驚かせて転倒させてしまったりする危険があります。

 

 

本記事ではスキー事故について書いていきたいと思います。

 

 

例えば交通事故ですと近年はドライブレコーダー登載者が多く、事故態様についての争いは減ってきているように思います。

 

また、ドライブレコーダーがなくても車両の損傷状態からどこにどのような力が加わったかを推測したり、停止距離などから事故状況を推測したりすることがある程度できます。

 

では、スキー事故の場合はどうでしょうか。

 

基本的には生身の体同士がぶつかるので自動車事故のような「痕」が残りづらい。

自分の滑りを常に録画しておくこともなかなか難しい。

 

 

目撃者がいたらどうでしょうか。

広いゲレンデの中で、他の人達の滑りをじっと見つめ続けることはまずありません。

自分の仲間の滑りを見ていることはあっても、その周囲の人の滑りまでは視界に入らないと思います。

 

そのため、スキー事故では、どちらに責任があるのかが争点になりやすいと思います。

 

 

基本的な考え方は、前方を滑っている人がいる場合には後方を滑っている人がきちんと自分の滑りを制御しなければなりません。

 

そのため、責任割合の判断では、「どちらが後方を滑っていたのか」が最も大切な事実といえます。

 

 

この点は、①傷害の部位・程度、②スキー(スノーボード)の板やブーツなどに残された傷跡、③事故直後の言動、④ゲレンデの形状、⑤経験歴、⑥目撃者証言などから推認していくことになるでしょう。

 

 

私が関与した事件でも、私的鑑定をしてくれる専門家に依頼し、傷害の部位程度、板に残された傷跡などから事故状況について意見書を作成してもらい、また、スキー場のパトロールの事故報告書を取り寄せたり、カルテを取り寄せて、双方の言動を確認し、さらにゲレンデの形状や経験歴などから、どちらが後ろを滑っていたのかを証明した案件があります。

 

 

この案件では、目撃者がいましたが、証人尋問で不合理性を追及し、結果的にこちらに有利な心証を得ることができました。

 

 

私自身、スキーもスノーボードもやるので、エッジの使われ方、ターンの仕方、速度の出しやすさなどのイメージをすることが容易にでき、それが主張・立証に繋がったといえる案件でもありました。

 

 

スキーもスノーボードもスケートも生身でぶつかってしまうリスクが当然に内在しています。

 

長野県民のひとりとして、長野の地でウインタースポーツを楽しんでもらいたいと思いますが、事故が発生してしまうと嫌な思いしか残りません。

 

自戒を込めて、無理せずに自身の能力に応じた安全な滑りをすること、技術を向上させるためにチャレンジするときは周囲にきちんと目配りをすることをしっかりと心掛けることが重要だと感じた案件でした。

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