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任意整理期間中に破産した事例

Aさんは、2年ほど前にインターネット上で目にした法律事務所に債務整理を依頼し、弁護士に毎月の支払額について希望を伝えたものの、その金額では任意整理は無理と言われ、弁護士から提案された金額にて各社と合意したとのことでした。

 

何とか切り詰めて支払ってきたものの、結局支払いが困難になり、当事務所に相談にお見えになりました。

 

収入>生活費+返済金+予備費

 

当たり前のことですが、この式が成り立つようにしなければ任意整理はうまくいきません。

 

また、生活費を切り詰めるだけ切り詰めてしまうと、数カ月であれば耐えられるかもしれませんが、長い返済期間中に予定外の支出が生じてしまった途端に破綻してしまう可能性が高いのです。

 

Aさんと家族のことや買い物の仕方、将来のこと、破産したうえで現在の生活レベルを継続できれば数年後に待ち構えているであろう出費にも耐えられる貯えができることなどをお話し、破産を選択することになりました。

 

「たられば」の世界ですが、当初から私に相談してくれていれば、あるいは当時破産を選択していれば、数年間の任意整理中に支払ったお金を貯蓄に回すことも可能だったし、弁護士費用も少なく済んだのになぁと思った案件でした。

 

 

借金を抱えておられる方は、「任意整理」と「破産」という言葉が脳裏をよぎると思います。

 

他にも民事再生手続がありますが、おそらく上記の2つが検索ワードになっているのではないでしょうか。

 

破産だけは避けたい、任意整理にしたい、そう感じるのも無理はありません。

 

ですが、それぞれの手続のメリットとデメリットを、相談した弁護士にしっかりと説明させ、理解したうえで方針を決定することをお勧めします。

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