交通事故に強い弁護士ってどんな弁護士?
「交通事故に強い弁護士」
事故に遭った方は思わず検索したくなるワードですよね。でも実際のところ、交通事故に強い弁護士ってどんな弁護士をいうのでしょうか。
今回は、長野市の弁護士が考える「交通事故に強い弁護士」についてお伝えします。
1.そもそも交通事故の案件ってどういうもの?
物損と人身損害があることはご存知だと思います。
物損は、事故で車が壊れたので修理代を、というものですね。このほかにも修理期間中のレンタカー費用だったり、事故によって損壊した衣服やバッグなども含まれます。
人身損害はケガをしたことで発生した損害のことです。
傷害慰謝料だったり、休業損害だったり。治療費や通院交通費などもあります。
後遺障害が残ってしまったようなときは、後遺傷害慰謝料や逸失利益という損害があります。
2.どういうときに紛争になる?
多くのドライバーは任意保険に入っていますので、加害者が加入している保険会社との間で、納得のいかない示談案が提示されたとか、不満のある対応をされたなどが紛争の発端になることが多いです。
任意保険に加入していない人や無保険車からぶつけられたという場合も、当然賠償金の支払いを巡って紛争になり得ます。
3.それで、交通事故に強い弁護士ってどういう弁護士なの?
いろいろな観点があると思いますが、私が考える「強さ」とは、
①見通しをきちんと立てられるか
②後遺障害認定のために必要な証拠を収集することができるか、の2つです。
◆ ①見通し
保険会社が事前に提示する示談案は迅速解決のメリットを考慮し、裁判の基準よりも低額になっていることがほとんどです。
弁護士が交渉した結果、提示額が大幅に増額することもあります。
しかしそれでも裁判基準よりはやはり低額の提示額になることが多いため、時間と労力をかけて裁判をする方がいいのか、それとも提示額で示談するのがいいのかは悩みどころです。
また、過失割合や治療期間についての裁判所の判断の結果、事前提示額よりも低い金額になってしまうリスクも0ではありません。
さらに裁判で解決までの時間は案件ごとに異なります。
この案件ではどれぐらいの時間がかかりそうか、というスケジュール感をきちんと持っているかどうか、という点も重要です。
つまり、最終的な賠償額はいくらぐらいになりそうか、解決までにどれぐらいの期間がかかりそうか、こういった見通しをどれだけ具体的に立てられるかが強さのバロメーターのひとつではないかと思います。
◆ ②後遺障害認定のための証拠収集
後遺障害が認定されるかどうかで賠償額は大きく異なります。
そのため、後遺障害が認定されそうな事案かどうかの見極めはとても重要です。
また、その見極めができたとしても、あと一押しの証拠が必要な場合、それをどうやって取得するのか分からなければ絵に描いた餅になってしまいます。
後遺障害等級認定のためには医学的証拠が必要になる場合がほとんどですから、説得力のある医学的証拠が必要です。
つまり、症状に応じて、どのような証拠が必要か、その証拠はどうすれば手に入るかを理解し、実際に取得できることが重要です。
4.まとめ
ということで今回はウェブ上にあふれている「〇〇に強い」シリーズの中で、交通事故について考えてみました。
迅速な解決を目指すのか、納得いくまで徹底的にやってみるのか。依頼者様によってご希望は様々です。
どちらにしても、それぞれのメリットデメリットをしっかり理解し、納得のうえで結論を出すことが重要なのだと思います。
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